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歴史の読み方 その2

 指導者の末路に不安を覚えた幹部たちは、教団の過激な面を無くし、指導者の復活というデマを流布することで友好・平和な宗教として存続を目指すことにした。依然土俗の多神教が優勢で弾圧される時期が続いたが、はるかな後年、4世紀に至ってようやくローマ至上初のキリスト教皇帝・コンスタンティヌス大帝の時代になって公認されることになる。大帝の死後、東西分裂の混乱の中でユリアヌス帝によって弾圧されるが、それ以降はローマの正教として君臨することになる。この辺は辻邦生『背教者ユリアヌス』に詳しい。もちろん未読。

 そのキリスト教と二人三脚のローマ帝国は、その後東西分裂、地方帝国の勃興、イスラムの嵐の前に衰退し、十字軍の頃の東ローマ帝国・ビザンツには往年の力はもはや失われていた。それでも教皇の権威により東西のバランサーとしてさらに数百年を閲するが、15世紀に入ってオスマン帝国メフメット2世によりついにコンスタンティノープルは陥落する…

 歴史と宗教は切っても切れない関係にある。ヨーロッパ全土に覇を唱えたローマ帝国は近隣地方の土俗宗教・神話・哲学に至るまでを吸収した。なんでも世界一売れた本は聖書だそうだが、各地方の同人誌の合作本だから当然とも言える。当初は素朴だった教義も、ギリシャ哲学の論理的思考を修め始めてからは永きにわたる神学論争によって複雑怪奇な学者向け宗教へと変貌し、欧州全土に浸透する。これらの要素のそれぞれを哲学、歴史、宗教として扱うこともできるが、歴史を『楽しむ』視点としてはまとめて考える方が宜しい。縦糸と横糸が複雑な紋様を織り上げるように、多くの事象を同一の時間軸に並べることで、見えてくる世界があると思う。

 俺にしてはまともな結論だ。しかし洗濯物を干すのを忘れていた。

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2006年09月01日 02:59に投稿されたエントリーのページです。

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